ERPの周辺「計画系業務」をDX化

2026.07.02 3:12 PM - By 西脇和宏

ERPでは管理できない「計画業務」をDXする方法

導入:ERPを入れたのに、なぜ計画業務はExcelのままなのか

多くの製造業がERPを導入し、受発注・在庫・会計といった "実績管理" は仕組み化されました。
しかし、次の業務は今も現場のExcelと担当者の勘に頼っているケースが少なくありません。
- PSI管理(生産・販売・在庫の最適バランス)
- 需要予測
- 営業見込管理
- 生産計画
- S&OP(Sales & Operations Planning)
- 予算・シミュレーション
これらに共通するのは、「未来」を扱う業務だという点です。ERPは仕様が安定した過去・現在の実績管理を得意としますが、変動が多く、部門横断の調整が必要な計画業務は、そもそもERPの守備範囲外にあります。

ERPとdbSheetの役割分担
ERPを置き換えるのではなく、"補完する"という発想が計画業務DXの鍵になります。
| 領域 | ERP | dbSheet |
| 管理対象 | 実績管理 | 計画管理 |
| データの性質 | 確定データ | 未確定データ |
| 時間軸 | 過去・現在 | 未来予測 |
| 業務の位置づけ | 基幹業務 | 意思決定支援 |
ERPの中身を変えずに、周辺の計画業務だけを高度化できるため、既存のERP投資を毀損しません。

なぜExcelを手放さずにDXできるのか
計画業務のシステム化が進みにくい最大の理由は、現場の複雑なExcel関数・計算ロジックをそのまま再現するのが難しいからです。
Webアプリやローコード・ノーコードツールへの作り替えは、要件定義と再構築に多大な工数がかかります。

dbSheetは、この課題に対して次のアプローチを取ります。
- 既存のExcel資産(関数・計算式・帳票フォーマット)をそのまま入力画面として活用
- Web化が難しい複雑な計画業務でも短期間でシステム化
- 現場が使い慣れたExcel操作性を変えずに、DB管理・権限管理・ログ管理などのIT統制を付加
「脱Excel」ではなく、Excelの強みを活かしたまま業務基盤化する点が、他のシステム化手法との違いです。

 AI時代の計画業務:Excel → dbSheet → AI という流れ
計画業務のデータがExcelに散在したままでは、AIによる分析・予測にも活用できません。dbSheetでデータをDB化して一元管理することで、AI活用への自然な接続が可能になります。
Excel → dbSheet → CData Connect AI → AI
この流れにより、現場で使われてきたExcelの計画データが、AIによる需要予測や意思決定支援の基盤データへと変わります。AIが未来を予測し、人が意思決定する。ERPとdbSheet、AIを組み合わせることで、計画業務は次のステージに進みます。

こんな企業に向いている
- ERP導入済みで、実績管理は仕組み化されているが計画業務は個人のExcelに依存している
- 製造業(食品・化学・日用品など)でPSI管理や生産計画の精度向上が課題
- Webアプリやローコードツールへの全面移行はコスト・工数的に難しい
- 複雑な計算ロジックを持つExcel業務がある

まとめ
ERPは"実績"を管理し、dbSheetは"未来"を管理する。この役割分担により、ERPをリプレイスすることなく、Excel資産を活かしたまま計画業務のDXが実現できます。PSI管理・需要予測・S&OPなど、ERPでは対応しきれない計画業務の効率化を検討している場合は、プロトタイプ作成やDX推進相談から始めることをおすすめします。
西脇和宏

西脇和宏